スポーツメディカル協会
副理事長 高岡 邦子
マラソンに出場される方は、日頃からトレーニングをされていることと思いますが、河口湖マラソンはこの季節としては急に冷え込む時期に行なわれるのでコンディションづくりには細心の注意が必要です。早朝のスタートに合わせて2時間前までには食事を済ませ、ストレッチやウォーミングアップのための時間を十分にとりましょう。早朝は気温が0度近くまで下がっていますので、待っている間に体が冷えないよう防寒にも気を配って下さい。
寒いなかで急に運動量が増すと足がつったりすることはもちろんのこと、命にかかわるような不整脈や心臓発作を誘発しかねません。このような不慮の出来事を予防するために、事前に運動負荷検査という循環器系の検査を受けることをお勧めします。これは心電図や血圧を測りながら、エルゴメーターという自転車やトレッドミルという歩く器械を使って少しずつ重さや速度を上げていき、どこまでが安全な運動量であるかを測定する検査です。運動によって誘発される危険な不整脈や狭心症をチェックするために有効な検査で、一部のトライアスロン競技などではこの検査や24時間の心電図を調べるホルター検査を義務づけているところもあります。
このような検査を受けていても、不幸にしてマラソン中に事故が起こることは稀ではなく、多くは心臓に関わるもので1秒でも早い対応が必要です。日本ではまだ主催者側にそのような認識が浅く、大きな大会でさえも、残念ながらそのような不測の事態に対応できる体制がとられていないのが実情です。
しかし、河口湖マラソンにおいては昨年から、市民スポーツをサポートする目的で設立された私たちのNPO法人スポーツメメディカル協会という団体が救命救急処置に詳しい医師、看護師、救急救命士、そして事務局から成る50人以上のメンバーでチームを組み、心停止に対応できるような装備をして、各救護所はもちろん、自転車部隊が事故が起これば数分以内に駆けつけられるような体制をとっています。
何事も起こらないことが望まれますが、選手の皆さんは少しでも体調に異変があれば、無理をしないで救護所で待機している私たちに声をかけて下さい。ときにはリタイアする勇気も必要です。
- 私たちの実績
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